イヤイヤ期【子供の奇声と癇癪】奇声を上げる4つのパターンと対策方法

1歳半・2歳・3歳に多いキーキー声。
耳をふさいでしまいたくなる甲高い音は、近くにいる人を振り向かせてしまうほど。
アパートやマンション住まいだと、近隣からどう思われているんだろうと不安になりますよね。

注意しなければならないけれど、もっとうるさくなったらどうしよう。
突然のイヤイヤ期の奇声に、扱いづらさを感じ始めるママも多いのではないでしょうか。

「どこかで育て方を間違ってしまったのではないか」
答えはいいえ、決してそんなことはありません。
原因と対処法を理解することで、ママのしつけと子どもの奇声は無関係ということが分かります。

奇声や癇癪がひどいからといって、問題にする必要はありません。
むしろ、順調に発達するための階段を上っていこうとしていると考えていいのです。
それでは早速、奇声の理由とその対策方法を探っていきましょう。

※記事の中で、子どもが甲高い大きな声を出すことを“奇声”という言葉を用いて表現しています。
表現の仕方について不快に思ってしまうママもいるかもしれません。
申し訳ありませんが、その点についてはどうか目を瞑って読んでいただけると幸いです。

疲れ、眠気からくるもの

夕方になるとグズグズしだす「黄昏泣き」を経験したことはありませんか?
疲れたり眠かったり、空が暗くなってきてなんだか不安になるのが原因の一つとして考えられます。
ここで癇癪を起こしたり、キーキー声を出すことで不快な気持ちを発散させようとしているんです。

このような様子があった時には、ひたすら抱っこしたり抱きしめてあげましょう。
そして
「大丈夫だよ」
と声を掛け、子どもに安心感を与えることが一番大事です。

落ち着きを取り戻すまで、ママにとっては我慢のときかもしれません。
が、不安に襲われている子どもにとっては、ママの言葉とぬくもりが救いです。
ちょっとした赤ちゃん返りと考えて、じっくりと付き合ってあげてくださいね。

楽しさを表現するもの

声のトーンが上がり笑顔も伴うのが、気分が良いときの奇声。
「キャッキャッ」とも聞こえる声色は、「楽しさ」を全面にアピールしています。

ただ、突如として出てくるものなのでママもびっくりしますよね。
あたふたしてしまうと余計に楽しくなってしまい、奇声はエスカレートしてしまいます。

そんな時には顔色を変えずに落ち着いたトーンで、冷静に伝えるように語り掛けてください。
「ここは静かにする場所ですよ。」

私の場合、ちょっとイラっとするとあえて敬語を使っていることに気づきました(笑)
夫婦ケンカの入り口も、こんな感じで始まることが多いかもしれません。
相手が子どもであっても、いつものママとは違う様子に少しずつ落ち着きを取り戻していくはずです。

「早く静かにしなさい!」
「ダメだと言っているでしょ!」
口うるさくマシンガンのような言い方はなるべく我慢!
まわりの目が気になって言ってしまいがちですが、ここはドンと構えていきましょう。

怒りの表現

何かを気に入らない時、自分の要求が通らない時。
反抗心がむき出しの、怒りの表現としても奇声は飛び出してきます。
本人の気持ちを受け入れてから、なだめるように事実を伝えるようにしましょう。

「もっと遊びたかったんだね。お昼寝したらまた遊ぼうね」
「イヤだったんだね。でも大きい声を出したらママの耳が痛くなっちゃうよ」

事実を伝えたら・・・あとはノーリアクションでOKです。

「子どもの訴えを無視するなんて!それでいいの?」
時にはクールダウンが必要です。

「大きな声を出したら、ママは言うことを聞いてくれる」
そんな思いで自己主張を貫き通そうというイヤイヤ期真っ盛りの子ども。

奇声に拍車が掛かる前に、
「そうはいかないですよ」
の意思表示を示すことも大事。

「こんなに大きな声を出しているのに、ママはなんにも言わない・・・。」


そんなひるんだ瞬間を見計らって
「大きな声で言われたらびっくりしちゃうよ。」
と改めて事実を伝えます。

「ママやみんながびっくりするから、大きな声を出すのはやめよう」
そうして少しずつ、学習しながら奇声は収まっていくものです。

感情の表現方法が分からず出てくるもの

イヤイヤ期の時期の子どもに最も当てはまるのが、混乱してしまった時に出てくる奇声。
注目されたい、言葉が出てこない、体が思うように動かない…
どうしたらいいか分からなくなって癇癪を起こしたり、奇声で訴えてくることがあります。

こんな時にはママのイライラも募ってきてしまうもの。
「もう、静かにしてよ!」
こちらの感情が爆発しそうになってしまいがちではあります。

でも、生まれてからまだ2~3年しか経っていない我が子。
感情表現が分からず、もどかしい気持ちで訴えてきていると思うと愛おしいですよね。
ママが子どもの気持ちを代弁してあげることで、子どもはママが理解者だと再認識します。

「うまくいかなくてイライラしちゃったのかな」
「あなたはどうしたかったのかな」
「ちゃんとママが見ているから安心してね」

そんな言葉かけをしながら手を握ったり、背中をトントンしたりと安心させてあげましょう。
なかなか気持ちが落ち着かず長期戦になりそうなら、気をそらすための提案をしましょう。

「のど渇いてない?お茶飲もうか」
「この絵本いっしょに読まない?」


子どもの気持ちにスっと入る提案だと、意外とあっさり落ち着いたりします。
毎回一生懸命に向き合うママも大変なので、頑張りすぎずに寄り添っていきましょうね。

まとめ

どんな時に奇声を発するのか、どのように付き合っていけばいいのか。
ここでは4つのパターンを紹介してきました。

癇癪を起こしたり奇声を出してしまう期間は、長い目でみるとわずかな時間だけです。
保育園や幼稚園での集団生活が始まったり、ふと気づいた時にはなくなっていたということがほとんど。

イヤイヤ期はママの辛抱の時。
時には毅然とした態度で、時にはじっくりと向き合う。
オンオフのスイッチをうまく使いわけていきましょう。

言葉がまだ未成熟なイヤイヤ期の子どもにとっての奇声。
それは言葉に代わるコミュニケーションの手段でもあります。

「この子は何を訴えたいのだろう」
表現にならない言葉や意思表示をくみ取ろうと思う気持ちを忘れずに、接していきたいものですね。