イヤイヤ期のピークってどんな感じ!?「魔の2歳児」に親子で立ち向かう方法

イヤイヤ期に突入し、毎日「イヤイヤ」を発揮するわが子の相手に疲れていませんか。
イヤイヤ期は多くの子どもたちが通る成長過程です。

「イヤイヤ期の子育てがこんなに大変とは思わなかった」
「今でも十分困っているけれど、せめて今がイヤイヤ期のピークであってほしい」
「明日にでもイヤイヤ期が終わってほしい」

起きてから寝るまでずっと続くイヤイヤの嵐。
手をかえ品をかえてなだめても「イヤだー!」の一言で、ママの心は折れそうになりますよね。
けれどママの関わり方によって、イヤイヤ期の子どもの行動は変わります。

この記事では<イヤイヤ期のピーク><上手に乗り切るコツ>について紹介していきます。
子どもが「イヤイヤ期なりたての人」「まっさかりで困っている人」は参考にしてください。

どうしてイヤイヤ期があるの

イヤイヤ期があるのはしつけや環境のせいではありません。
2歳ごろは、感情や行動をコントールする役目の、脳の「前頭前野」が発達していないのです。
そのため「○○したい」という欲求や、思い通りにならない苛立ちを、おさえられなくなります。

1歳半~2歳の心の発達

・写真や鏡にうつった自分をみて「自分」と分かる
・「自分以外の人」の区別もつく

他の人に「○○で遊ぼう」と誘われても、「○○は自分のやりたいことじゃない」と思うようになります。
「違う」ことはハッキリしているけれど、「こうしたい」がさだまっていない状態です。
まだ「イヤ」でしか気持ちを表現できません。

2歳半~3歳の心の発達

・「じぶんで!」がふえる一方で上手にできずイライラしやすい
・ことばでのやりとりが増える
・「ほかの人からどう見られているか」を意識しはじめる
・「自分の行動で相手がどう反応したか」を気にするようになる

「すごいね」や「それはダメだよ」などの声かけを通して、人が自分に注目していることに気がつきます。
おもちゃの取り合いで友だちが泣くと、悪いことをしたと感じ、人の気持ちに気がつくようになるのです。

イヤイヤ期の脱出は3歳すぎ

3歳ごろから脳の前頭前野が発達し、自分でやれることが増え、気持ちを言葉で伝えられるようになります。
この時期はお友だちと遊び始め、社会性もめばえます。

・大人とスムーズに会話ができる
・友だちをほしがり子ども同士で遊ぶ
・遊びの中で、友だちと言葉のやりとりができる(「かして」「いれて」「どうぞ」など)
・自分で考え行動・判断したい気持ちが強くなる
・公共の場でのマナーに気がつく(立ち歩かない、走らない、静かにする など)

3歳児は2歳児よりも言葉が増え、人との会話を楽しみます。
「人からどう見られるか」を意識し、自分の気持ちを伝えるときに怒りません。

イヤイヤ期のピークは2歳

子どもの成長によって個人差はあれど「本格的なイヤイヤ期」は2歳ごろです。

魔の2歳児の行動

・親の声かけには「イヤ」で返事
・ところかまわず泣いて暴れる
・オムツをはかないのは当たり前
・何かをさせようとすると、察知して逃げる
など

イヤイヤ期は自我が芽生え、「なんでも自分でやりたい!」という欲求が高まる時期です。
こちらの関わりは毎回「イヤ」と返ってくるので、ママは戸惑うと思います。

子どものイヤイヤへの対処法

イヤイヤ期の理由が分かっても、子どものかんしゃくには振り回されますね。
イヤイヤ期は、今後「自立」へとつながる大切な時期ですので、適切な関わり方について知ってきましょう。

「イヤなんだね」と共感する

NG:子どもの要求に応えること
OK:子どもの気持ちを認めること

ママは「こうしたかったんだよね」と声をかけましょう。
ママが気持ちを受け止めてあげると、子どもは安心します。
ダメなことについては、まず共感したうえで、ダメな理由を伝えましょう。
ママや世の中にも都合があると分かってくれます。

自分で選ばせる

お着替えや食事など、イヤイヤせずにやってほしいことがありますよね。
そのようなときは子どもに決めてもらいましょう。
「ごはんとにんじん、どっちから食べる?」
「ぞうさんとクマさん、どっちの服がいい?」

選ばせるときのポイントは2つ

・選択肢は2、3個まで
・子どもがどれを選んでも口を出さない

自分で選ぶと納得できるので、決めたことを受け入れやすいです。
気持ちを切り替えたいときにも使えます。

かんしゃくには応じない

・壁に頭をぶつける、体をなぐるなどの自傷行為
・手あたりしだい物を壊す、投げる
・床にひっくり返ってジタバタする
・人を叩く、ける、噛む

かんしゃくではこのような、感情的ではげしい行動がみられます。
かんしゃくには原因があります。

例えば…

ママがラムネを持っているのをみて(かんしゃくの原因)
子どもは今すぐラムネが食べたくなり、床にひっくり返った(かんしゃく)

こんなとき、ママはどうしますか?
かんしゃくをやめてほしくてラムネをあげると、子どもは「泣いたらお菓子がもらえる」と学習します。
かんしゃくには「応じない」ことがポイントです。

・落ち着くまで静かに見守る
・「ラムネがほしい」と、言葉やジェスチャーで伝えてきたらほめる

頭つきなどの自傷行為や人を攻撃するときは、ママの体をクッション代わりにしたり別の場所へ行ったりして、安全を確保しましょう。
このときの声かけは最小限に、慌てた様子は見せないよう気を付けてください。

ママにやってほしい、イヤイヤ期を楽しむ方法

大変なのは今だけです。
「せっかくのイヤイヤ期」と考え、楽しんでみましょう。

写真や動画に残す

・ひっくり返ってダダをこねている姿。
・鼻水と涙でぐしゃぐしゃのお顔。
・たどたどしい言葉で訴えかけてくる姿。

いつもはイライラしてしまう子どもの姿も、レンズ越しだと冷静に観察できます。
子どもが大きくなってから見返すと、「うちの子、全力でイヤイヤ期を満喫してたんだなぁ。」と、ほほえましい気持ちになりますよ。

ママ友に聞いてもらう

同じ年頃の子どもを育てている知り合いはいませんか。
同じような悩みを抱えていることが多いので、悩みを打ち明けやすいのではないでしょうか。
近くに知り合いがいなくても大丈夫。
SNS、ネットの知恵袋、日記やブログに書くとストレスが減りますよ。

心理学用語に「カタルシス効果」があります。
怒りや不安などを口にすると、マイナス感情がへり安心感が得られる効果です。
専門的にも効果があると分かれば、どうどうとグチを言えますね(子どもには内緒です)!

辛いときは迷わず休む

子どもはママの不調に敏感です。
ワンオペ育児などで家族に頼れないときは、ほかの人の手を借りるのはいかかですか。

・一時保育
・ベビーシッター
・ファミリーサポート
など

元気になったら、また子どもと向き合いましょう。
ママの体調やキゲンがいいと、意外と子どもも落ち着いているものです。

まとめ

イヤイヤ期は「脳の発達が未熟」なため、行動や感情がおさえられずにおこります。
じぶんでやりたい気持ちや、うまくできないイライラを受け止めてあげましょう。
自己肯定感が高まり、3歳ごろからから育つ「自立の土台」になります。

・イヤイヤ期のピークは2歳
・かんしゃくがおきたら、落ち着くまで見守る
・「イヤだよね」と気持ちを受け止める
・子どもに選ばせて満足感を高める。決まったことに納得させる

いつかは終わるイヤイヤ期。かんしゃくへの対処やママのストレス発散をしながら、イヤイヤ期を乗り越えられるといいですね。
一時保育やベビーシッターなど、ほかの人の助けを借りて上手に過ごしましょう。